ウクライナからの避難生徒への奨学金供与を開始しました
ロシアがウクライナへの軍事侵攻を開始してから8か月が経とうとしています。戦況は膠着状態であると伝えられており、長期化する様相を見せています。
出入国在留管理庁によると、侵攻後まもない3月には、ウクライナから日本に避難した人は350人ほどでしたが、10月12日現在では2017人と、2000人を超え、うち、18歳未満の子どもは全体の2割となっています。
全青協では、ウクライナから高校生の避難者を受け入れている石川県輪島市の「日本航空高校石川」と連携を取り、ウクライナからの避難生徒に返還不要な奨学金を供与することとしました。
輪島のほか、山梨、北海道の系列校を併せると17名のウクライナ避難生徒を受け入れている同校によると、母国や近隣国に親を残して単身で来日している生徒もおり、生徒たちはキャンパス内の寮に入るなどしながら日本語等を学んでいます。
全青協では、「子どもたちに豊かな地球をつなぐキャンペーン」を共に行っている全日本仏教婦人連盟ならびに日本仏教保育協会にも呼びかけ、3団体協働での支援を予定しています。
今後は、あおぞら奨学基金と同様に、継続して生徒たちを応援していただく「ウクライナ奨学生サポーター」も広く募集していきます。
日本財団がウクライナからの避難者を対象に行っている「日本で支援が不足していると思うものは ?」というアンケートでは、日本語教育や医療などのほかに、「日本人の仲間づくり」を挙げている人が多くいました。
特に、子どもたちにとっては一年、一年が心身の成長を行うための貴重な時間です。戦火によって中断された学びと遊びの機会を取り戻し、ぜひこの日本でも大勢の友人を作り、青春を謳歌してもらいたいものです。
全青協では、奨学金供与のほかにも、今後は日本人生徒との交流事業や伝統文化の体験学習プログラムを実施していく予定です。