成道会

2022.11.15

「子どもたちと成道会を!」-全青協の成道会推進・助成事業-

12月8日は釈尊三大法会のひとつ、成道会です。成道とは悟りを開くことで、成道会はお釈迦さまが悟りを開いたことを記念して行われる行事です。

青少年の豊かな生活と未来を願い、1962年に結成された全青協では、日曜学校や子ども会活動を支援する中で、全国各地の成道会子ども大会を応援してきました。全青協の呼びかけによる最初の成道会「成道会全国子どものつどい」は、1967年12月に全国46会場で開かれています。

現在では、「成道会子ども大会」の開催を広く呼びかけるとともに、各地の寺院や幼稚園、保育園、ボーイスカウト等へ、オリジナルの成道会リーフレットとポスター、読売グループ各社からの助成品(文房具)をお配りしており、子どもたちに喜ばれています。

 

◆成道会リーフレット

紀元前のインドで、王位継承者の地位も、妻子も捨てて出家したお釈迦さまは、6年もの間、数々の苦行を行いました。苦行で疲れ果てた身体を休ませていると、通りかかった村娘、スジャータから乳粥の施しを受けます。彼女の「琴の弦は締めすぎると切れてしまうが、締め方が弱いと音が悪い。琴の弦は適当に締めるのがいい」という内容の歌を聞き、お釈迦さまは苦行が間違っていたのだと気が付きます。

菩提樹の木陰で瞑想に入ったお釈迦さまを、悪魔や鬼神による誘惑、さまざまな葛藤や不安、飢えや眠気が襲いましたが、49日間にも及ぶ瞑想の末、お釈迦さまはついにこれらに打ち勝ち、悟りを得たのです。これが12月8日の明け方だったと伝えられています。

こうした内容を子どもたちにわかりやすく学んでもらえるよう、イラスト入りのリーフレットは毎年新しく作成しており、年ごとに食育や言葉の大切さなど、異なるテーマを設けています。

2020年度からは、全日本仏教婦人連盟ならびに日本仏教保育協会と協働して実施している「子どもたちに豊かな地球をつなぐキャンペーン」の一環として、環境問題に関するテーマを取り上げてきました。一昨年度は「地球温暖化」、昨年度は「木の役割、大切さ」に焦点を当てた内容となりました。

成道会に参加した子どもたちが、楽しみながら自らできることを考え、環境問題を身近に感じてもらえる機会となればと、毎年趣向を凝らしており、今年度のリーフレットは「マイクロプラスチック問題」を取り上げています。

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◆子どもたちの未来のために

さて、昨年度は全国約60会場で成道会子ども大会が開催され、大人と子どもを併せて9500名ほどが参加しました。開催地ごとに、子どもたちによるお釈迦さまの劇を行っていたり、パネルシアターを鑑賞したり、献灯・献花を行ったりと、さまざまな催しが行われました。

参加した皆様からは「修行って苦しいんだね」「かわいいペンとリーフレットをもらえてうれしかった」「お寺でお参りをしたり歌ったりして楽しかった」等の感想と共に、各地で子どもたちが熱心に参加した様子を数多くご報告いただいています。

昨今、リーフレットのテーマとしている環境問題は、すべての物事がつながりあい、私たち一人ひとりの行動が未来に続いていくという点で、仏教の「縁起」と通じています。

決して他人事ではない環境問題。お釈迦さまの教えが今に続いているように、私たちも世代を超えて伝え続け、豊かな地球を子どもたちにつないでいきたいと願っています。全青協ではこれからも、子どもたちの未来の一助となるべく活動を続けてまいります。

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※成道会助成品に関するお問い合わせは全青協03-3541-6725まで

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