東日本大震災支援
2012.12.19
ご一緒に、こころ温まるひとときを!~お茶会報告&クリスマス会・子ども会開催報告~
石巻市内に、仮設団地は何カ所あるかをご存じでしょうか......?答えは130カ所あまり。500戸以上の大規模団地から、10戸以下という超小規模な団地まで、その形態はさまざまです。急ピッチで進められた団地の建設には、被災家庭の多さから建設用地の確保は難航し、必ずしも便利な場所に作られているわけではありません。
たとえば、山の上に作られた団地などは、地元の方にもその所在が知られていないということもあるようです。マスコミで頻繁に取り上げられる団地に比べ、物資や娯楽など外部からの支援の手が届きづらい場所は、確実に存在するのです。「ここには、ほとんど誰も来てくれないよ」「見捨てないでね......」そんな切ない言葉さえ聞こえてきます。
全青協ではそうした事情をかんがみ、昨年からは支援が手薄な団地にも定期的に訪問、行茶活動等を行っています。
そこで今回のクリスマス会は、利便性の比較的低い地域に建てられたいくつかの仮設団地から参加してもらえるよう計画、開催しました。
年の瀬も押し迫った12月最後の連休、粉雪の舞う石巻市に集合したのは全青協スタッフと若手のお坊さんを中心とした支援ボランティア総勢8名でした。被災地で迎えるクリスマスはこれが2回目。覚悟してはいたものの、昼間でもマイナスの気温という北国の寒さに思わず首がすくみます。
「東北の冬をなめるな~」
地元の方にからかわれながら、厚着のスタッフ一同はクリスマス会の準備に取りかかったのでした。
23日の牡鹿半島にある仮設団地でのクリスマス会開催に引き続き、この日24日の桃生地区の会場には、お年寄りから赤ちゃんまで、多くの方がお越しくださいました。
リクエストのあったソプラノ2重唱は「美人(?)デュォショー」として紹介され、会場はクリスマスソングや懐かしい日本の歌に包まれました。また、お坊さんによるバルーンアートショーでは、色とりどりのバルーンを手にした小さな子どもたちのはしゃぎまわる姿に、会場のあちらこちらで笑顔の花が咲きました。
最後のお楽しみはお待ちかねのビンゴゲーム。全青協男性スタッフの発案により用意された「大物」、美顔用スチーマーが女性に手渡されると、会場から拍手が起こりました。子どもにはキャラクターグッズなど子どもの景品が、大人には食品や日用品が次々手渡されていきます。持ちきれない程の景品を抱えた参加者の方は、他の方にお裾分けをしていく一コマも。また子どもたちは用意されたケーキをほおばりながら、おもちゃでいっぱいのプレイルームに集い、非日常の一時を満喫しているようでした。
まもなく震災発生より2年が経とうとしています。しかし、こころの奥にある時計の進み方は、その方それぞれであることでしょう。つながりを大切にしながら、これからも地元の方のこころに叶う支援をこころがけていきたいと思います。