災害緊急支援

2017.02.02

熊本地震から9ヵ月ー子ども支援活動のご報告

 4月14日21時過ぎ、熊本県で最大震度7の地震が起こりました。その後も本震と多くの余震があり、倒壊した建物やひび割れた道路、避難所の混乱している様子が繰り返し報道されました。
 全青協では、県内の全青協会員を通じて物資の緊急支援を行い、さらに、子ども専用相談窓口である九州各支部のチャイルドラインと協働しながら、被災児童のこころのケア活動を行いました。
 まずは、広安西小学校での放課後の見守りと益城町の避難所への訪問を定期的に行いました。関わる子どもたちの中には、ボランティアにぴったりくっつき離れない子どももいましたが、多くの子どもたちは元気な様子で笑顔も多く見られました。持って行った手作りのおもちゃを工夫しながら喜んで遊んでくれる姿は、とても頼もしく見えました。 
 しかし、ボランティアの大人たちは、周囲との連携が難しいことなどから疲弊している様子でした。また地元の方からは、震災後半年以上が過ぎても、隣人同士の格差を目の当たりにし、不毛な心の軋轢を生んでいる現状が語られました。
 家が全壊していても、金銭的にゆとりのある家庭はすぐ次の住居の当てを見つけられますが、そうでない家庭は、屋根だけの修理であってもすぐには行えず、不便な生活を余儀なくされています。
 大人たちがこうした状況にあるなか、被災児支援は十分とは言えない状況があります。子どもたちを長期にわたってケアするには、現地の活動者や教育関係者と綿密に連携しながらの外部支援が必要なようです。
 報道が減っていても、実際にはまだ多くの方が不自由な生活を強いられています。子どもたちが元の生活を取り戻すことができるよう、関心を失わず関わり続けていくことができればと思います。
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