正力松太郎賞
2018.04.17
第42回正力松太郎賞 受賞者が決定いたしました!!
昨年9月から12月まで公募いたしました「第42回正力松太郎賞」の受賞者が、3月15日に開催された選考委員会にて決定いたしました。
今回は、本賞2件、奨励賞1件、が授賞となりました。
青少幼年を取り巻くさまざまな社会問題が取り沙汰されている昨今、青少幼年とともに、ひたむきに仏教の示す生活を歩んでいる活動者を広く紹介することは、教育や保育の現場に一つの指針を示すことにもつながります。
地道なご活動の中で子どもたちを育み、その心に仏教の種をまいてこられた受賞者に敬意を表するとともに、ひとりでも多くの仏教者が後に続くことを願ってやみません。
正力松太郎賞 本賞
田端 義宏さん(青森県鰺ヶ沢町/日蓮宗永昌寺住職)
田端義宏さんは、1968年以来、約50年にわたり、小学校4年生から中学校3年生までを対象とする「海辺のつどい」を開催してきました。このつどいで子どもたちはお寺の本堂に寝泊まりをし、海水浴をするほか、堂内ではお勤めや正座の修行などに励みます。
子どもたちの指導や「つどい」の企画・運営は田端さんら大人のスタッフのほか、高校生をはじめとするOBによって行われるそうです。
田端さんはこうした活動を通じて、感謝のこころや宗教的情操、何者にもくじけない忍耐心、そして仲間と共に活動することの大切さなどを育んできました。
小原 智司さん(愛知県豊橋市/曹洞宗西光寺住職)
小原智司さんは1986年以来、スリランカやミャンマーなど、貧困や差別といった厳しい状況に置かれているアジア仏教国の人々への支援活動を行っています。「日本・スリランカ禅仏教協会」の事務局長を務め、2004年には、スリランカで初の曹洞宗寺院となる瑞慶山永雲寺を建立しました。昨今ではその寺院を拠点として、貧困地域からの要請を受け、寺院境内に幼稚園や小学校を建設するなど、災害支援や教育振興に尽力しています。
正力松太郎賞 奨励賞
東海林 良昌さん(宮城県塩竃市/浄土宗雲上寺副住職)
東海林良昌さんは、介護者の支援組織「ケアむすび」を主宰しています。「介護者の集い」や「介護者の心のなやみ相談室」を通じて、介護する人・される人・関心をもつ人が分け隔てなく自由に参加できて、心の悩みを話せる(放せる)場づくりに励んでいます。
また、東日本大震災発生後には被災地の支援にも尽力し、仮設住宅への定期的な訪問など、被災した方々のこころのケアに努めました。その活動は海外の災害地でも行われ、人びとに寄り添う活動を継続して行っています。