正力松太郎賞
2015.04.28
第39回正力松太郎賞の受賞者が決定いたしました!!
昨年9月から12月まで公募いたしました「第39回正力松太郎賞」の受賞者が、3月31日に開催された選考委員会にて決定いたしました。
今回は、本賞2件が授賞となりました。
青少幼年を取り巻くさまざまな社会問題が取り沙汰されている昨今、青少幼年とともに、ひたむきに仏教の示す生活を歩んでいる活動者を広く紹介することは、教育や保育の現場に一つの指針を示すことにもつながります。
地道なご活動の中で子どもたちを育み、その心に仏教の種をまいてこられた受賞者に敬意を表するとともに、ひとりでも多くの仏教者が後に続くことを願ってやみません。
正力松太郎賞 本賞
観乗寺土曜会 影絵劇団もぐら座(代表 藤田英道さん/浄土真宗本願寺派観乗寺住職)
観乗寺土曜会は1952年に設立されたお寺の子ども会です。熊本県、天草諸島の樋島において島民の半数以上が土曜会の卒業生であり、各地で暮らす卒業生も、帰郷の際には家より先にお寺に立ち寄るほど、特別な存在として親しまれています。現在でも子どもたちは月に2回ほどお寺に集い、仏さまにお参りをしてご法話を聞き、ゲームなどを楽しんでいます。
また15年ほど前からは、土曜会の卒業記念として上級生が影絵劇に取り組むようになりました。一つの劇を作り出していく課程を通じて、自主性や、協力し支え合うこころを養っています。老人ホームや小学校などでも上演される「もぐら座」の公演は評判を呼び、娯楽の少ない地域において喜びを供給する一役を担い、教化と地域活性化の相乗効果をもたらしています。
楠山泰道さん(神奈川県横須賀市/日蓮宗大明寺住職)
楠山泰道さんは、青年時代から若者を対象とした教化活動を開始します。高校教師をしていた1970年代には、非行や不登校などの若者に向き合う中で、それぞれがこころに抱える問題に危機感を抱き、青少年指導や生活指導に積極的に取り組みました。また、「み仏の子を育てたい」との一念から、家庭児童相談所の設立に参加し、相談員として活動しました。その後、現在住職を務める大明寺に「青少年こころの相談室」を立ち上げ、不登校、いじめ、自死念慮、ひきこもりなど、青少年に関するあらゆる相談に応えるべく活動を行っています。
1990年代にはオウム真理教の問題が起きたことを契機に、現在の「脱カルト協会」を仲間と共に設立。破壊的カルトからの脱会を支援するなど、専門性の高い相談活動にも力を注いでいます。「直すことより、ならない人をつくるべき」との思いから各地を巡り、講演などを通じての予防と啓発活動にも努めています。
正力松太郎賞 青年奨励賞
該当無し