正力松太郎賞
2012.03.15
第36回正力松太郎賞 受賞者が決定いたしました!!
昨年9月から同12月まで公募しました「第36回正力松太郎賞」の受賞者が、3月15日に開催された選考委員会にて決定いたしました。
今回は、本賞2件、青年奨励賞1件の授賞となりました。青少年を取り巻くさまざまな社会問題が続出している今日、ひたむきに青少年とともに仏教の示す生活を歩んでいる活動者を広く紹介することは、教育現場に一つの指針を示すことにもつながります。
長年の地道な活動の中で、子どもたちの心に多くの仏教の種をまき、育んできた受賞者に敬意を表するとともに、一人でも大勢の仏教者が、後に続くことを願ってやみません。
正力松太郎賞 本賞
杉の子こども会(三重県伊賀市・代表 角出好隆師/浄土宗長泉寺住職)
1961年、長泉寺前住職の角出誠堂さんによって日曜学校として開設されました。以来、仏教信仰を育むことを願いとしながら、50年以上にわたって仏前参詣、学習、勤労、ボランティアなどさまざまな活動を通じて、心身ともに健やかな子どもの育成に努めてきました。
現在では住職の好隆さんを代表として、それぞれの配偶者との4人体制で子どもたちへの指導を行っています。また僧侶・寺族のほかにも、かつての子ども会会員である壮年会、老人会、婦人会など大勢の地域の人たちがお寺を中心に集い、互いに協力しあいながら子どもたちを見守り、育み続けています。
一般社団法人 水月会(東京都品川区・代表 本多隆法師/真言宗智山派来福寺住職)
同会は各宗の寺院関係者を中心に結成された団体で、おおよそ四半世紀の長きにわたり、中国をはじめベトナム、バングラディシュ、ミャンマー、スリランカ、ネパール等各国の発展途上地域において、学校をはじめ体育館や図書館、幼稚園などを多数建設し、多くの子どもたちに教育の機会を提供してきました。
学校建設のほかにも、青少年の相互交流活動を積極的に推進したり、心臓病や白血病など、重い病に苦しむ当該地域の子どもたちや住民に医療援助を行ったりと、現地からの要請をもとに、物心両面での援助・支援活動を実施しています。
第5回青年奨励賞
社会慈業委員会 ひとさじの会(東京都江戸川区・代表 渡部教道さん/浄土宗安養寺副住職)
同会は浄土宗の若手僧侶を中心に3年前に結成され、現在では各宗の僧侶のほか、高校生・大学生ボランティア、主婦、高齢者など多くの協力者とともに、生活困窮者への支援を中心に活動しています。
お寺でおにぎりを作り、それを路上生活者などに届けて歩く炊き出しの活動や、余剰食品などの提供を全国の寺院に呼びかけ、福祉施設など食糧支援の必要なところへ寄付する運動など、若い団体ながらも、宗教者の公益的活動のモデルケースとして今後も多方面へ波及する可能性のある活動内容が高く評価され、今回の受賞となりました。