正力松太郎賞

2003.03.27

第27回正力松太郎賞 受賞者が決定しました!!

昨年8月から同11月まで公募しました「第27回正力松太郎賞」の受賞者が、3月27日に開催した選考委員会で決定されました。

今回は、下記の2件に授賞が決定しました。
混迷する現代社会の中にあって、地道にこつこつと続けられている活動に光を当てること。今年の受賞者は、本賞のそのような基本に立ち返って選考されました。長年の活動に敬意を表するとともに、一人でも多くの仏教者が、後に続いて子ども達と向かい合ってくれることを願ってやみません。

正力松太郎賞 本賞

木村 敦子師 (三重県・浄土真宗本願寺派長伝寺前坊守)

個人の部で受賞した木村敦子師は79歳。29歳のときに、住職だった夫を亡くしたことをきっかけに、得度して僧侶となりました。子ども達がみ仏の教えを聞き、日々拝むことが大切だと信じ、自坊で1954年から日曜学校を始めます。紙芝居・幻灯・ゲームを行ったり、児童書やマンガを集めた文庫を作るなど、子ども達が楽しく来られるようにと努力を続けた結果、子ども達が毎週習慣のようにして集まってくるようになりました。
子どもたち 現在では、日校の卒業生が仏教壮年会、仏教婦人会のメンバーとして活躍するようになりました。今年で傘寿を迎える現在も、日曜学校だけは木村氏自身が続けています。知識のみに偏重しがちな近年の気風を憂い、智慧をいただくことの大切さや、遊びを通じて、体で体験すること・友情を深め合うことの大切さを伝えていきたいと心を砕いています。
このように、50年近くにわたり日曜学校を継続し、また日曜学校の卒業生を中心として現在も定期的に開催している点が高く評価されました。

常光寺日曜学校 (北海道・浄土真宗本願寺派/代表・杉田英明師)

団体の部で受賞した常光寺日曜学校は、代表の杉田英明師が、結婚を機に、夫妻で何か社会に貢献できないかと考えて開催したものです。1961年に開設後、仏教婦人会の事業として位置付け、会のスローガンである「ほとけの子を育てよう」を目的として、今日まで40年余り継続してきました。
平成元年に寺基を移転した後も、継続していくことに意義があると考えて、夫妻で続けてきました。今では、日曜学校の卒業生による後援組織が誕生し、彼らの子ども達が通ってくるようになっています。雪の本堂でまた、お盆に集まってきた子ども達の名簿を整理し、活用方法を検討するなど、生徒数を増やすための努力が重ねられています。さらに、法嗣が入寺したことで人を得たので、今後開校日を再検討するなどして、より子ども達が集まりやすい日曜学校へと前進を続けています。
このように、40年以上にわたり日曜学校を継続し、現在もなおその活動に精力的に取り組んでいる点が高く評価されました。

第26回正力松太郎賞 受賞者が決定しました!! 第28回正力松太郎賞 受賞者が決定いたしました!!
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