寺子屋ふぁみりあ
2017.09.07
築地本願寺探索と茶話会
8月3日、平成29年度第四回目の寺子屋ふぁみりあが開催されました。今回は特別回として、「築地本願寺探索ツアー」を行いました。
聞法ホールに集合して重誓偈を唱えた後、本堂へ向かって出発です。
<本堂>
築地本願寺は1617年に建立されました。
当時は浅草・横山町にあったことから、「浅草御堂(あさくさみどう)」と呼ばれていましたが、明暦の大火により焼失してしまいます。
大火後の区画整理のため、幕府より代替地として指定されたのは、八丁堀の浅瀬でした。そこで佃島門徒の協力をいただき、土地を築いて1679年に再建され、築地本願寺と呼ばれるようになりました。
その後関東大震災で焼失したため、建築家・伊東忠太氏の設計により、古代インド仏教様式の外観で現本堂が完成しました。
この本堂は、当時としては最先端です。何故かと言いますと、まず土足のまま上がれるからです。当時は、お寺に土足で上がるのは難しい時代でした。内陣(ないじん)、内外陣(うちげじん)、外陣(げじん)の三段階の構成で設計されています。
内陣は、お浄土の世界を表していると言われています。阿弥陀経の中に「金」という言葉が出て来るので、金箔を貼ってありますが、5万5千枚の金箔が使われています。
内陣の正面には、浄土真宗のご本尊である、阿弥陀如来様が置かれています。
正面右には、阿弥陀様の教えを広めていただいた、宗祖親鸞聖人の御影が置かれています。
今年は、親鸞聖人から数えて25代目・専如門主の伝灯奉告法要が、本山の西本願寺で行われました。
正面左には、浄土真宗第23代門主・勝如上人の御影を掲げています。
右側の余間(よま)には、三つの掛け軸が掲げられています。浄土教を伝えられた、法然聖人ら7名の高僧を讃える掛け軸です。
左側の余間には、日本に仏教を伝えた聖徳太子の仏像があります。この像の顔は、聖徳太子が16歳の時に自身で彫ったと言われています。
天井のシャンデリアは水銀灯です。昔は体育館などでも使われており、電気を点けても点灯まで時間がかかりますが、現在は周囲がLEDになっています。当時と現在の最先端を取り入れています。
本堂には4つの大きな柱があります。この柱にはすかし彫りが入っていまして、実はスチームストーブになっています。現在は使われておりませんが、これもまた当時の最先端です。
本堂を入ったすぐ上には、パイプオルガンが設置されています。毎月最終金曜日には、ランチタイムコンサートが開催されています。1970年に寄進され、3メートルから1センチまで、大小2千本のパイプで構成されています。
<喚鐘>
本堂で法話と説明を聞いた後は、喚鐘(かんしょう)を見学。
築地本願寺では、毎日朝と夕方、曜日を問わず鐘が鳴ります。法要もこの鐘の音から始まります。
本堂と喚鐘を見学した後は、再び聞法ホールに戻ってお坊さんたちと茶話会でした。