寺子屋ふぁみりあ

2014.11.21

「親子のあり方」とは

11月6日の寺子屋ふぁみりあは、不登校やひきこもり状態にある方の居場所「シンシア」元スタッフ3名をパネリストに招き、「親子のあり方とは」と題してお話いただきました。
元々ひきこもりの経験がある彼らは、どのようにしてひきこもりの状態から抜け出し、「シンシア」という支援活動に関わるようになったのでしょうか。

例えば、木原さんは大学卒業後、公務員を目指すも思うようにいかず、将来への不安から体を壊してしまったそうです。それからひきこもりの状態となり、「スーパーに行って洋梨を見ては、僕は用無しなんだ...と、悲観していた時期もありました」と、当時の経験をユニークなお話を交えながら語っていただきました。

ある時、僧侶の友人に悩みを相談したところ、「君はこの世(娑婆世界)に向いてないよ」と言われたそうですが、そのときお寺を訪ねたことがきっかけとなり、ひきこもり状態から抜け出すことができたと木原さんはいいます。お寺に通ううちにできた、僧侶や仏教の好きな友人たちとともに過ごし、支えられる中で、後年ご自身も僧侶への道を志すようになったのだそうです。

ひきこもっていた当時、外に出ても居場所がないと感じた経験をもとに、お寺で当事者の居場所作りのお手伝いができればとの思いから「シンシア」の活動に参加し、その活動が休止となった以降も、仏教に興味のある方、悩みを抱える方への傾聴の場を設けるなど、現在取り組んでいる支援活動の紹介をいただきました。

familia_kihara.jpg※木原さんのご活動にご興味をお持ちの方はこちらのHPをご参照ください。

またお三方から、親子のあり方として、「親と子は似ています。親御さんご自身が言われたら嫌なことや、正論ばかりを言って、お子さんが傷付かないように配慮していただきたいです」という意見や、「お子さんに対して、何とかしてあげたいという気持ちを皆さん持っていらっしゃると思います。こういった支援の場に参加することで、言葉ではなく態度で示すことも重要ではないでしょうか」という意見が述べられました。

元当事者として、また、支援者としての両方の立場からお話いただき、参加者からは「とても参考になりました。見守ることの必要性を改めて感じるとともに、たくさんの元気をもらいました」という声が寄せられています。

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